あきらめなければ成功するの教え
いつまで?
「成功するためには成功するまであきらめなければ、必ず成功する」という言葉があります。
その世界で目が出る出ないをどの時点で判断するのか?
この判断時期はむずかしいと思っていました。
しかし、成功している人は少し違うように最近感じています。
例えば、
ある人にミュージシャンとして売れたいという夢があったとします。
小学生からギターを始めて、高校ではバンドを組んで小さな範囲ではそこそこ有名になります。大学生になり、たまにライブハウスにも出演していい感じです。しかし、メジャーデビューできるわけではなくそれ以上は売れません。大学を中退し就職せず、バイトしながらバンドを続けています。貧しいながらも無駄遣いをしなければ生活できるレベルです。
20代も後半に差し掛かり、まだ売れる気配はありません。30歳を過ぎました。まだ売れる気配はありません。
果たして、この状態で「成功するまであきらめるな」とあなたはこの人に言えるでしょうか?
成功を手にした人は少し違う
成功している人はうまくいかなかったら、手を変え次の方法に打って出ます。あきらめるわけではなく圧倒的に手数が多いのです。しかも、同じ手を打つのではなく、違う手を矢継ぎ早に繰り出してきます。さまざまな手を打って、結果的にうまく行った方へどんどん流れていきます。
「その道の成功者」として世の中に知れるぐらいなれば、はじめからそれをめざして、成功するまであきらめずに続けていたかのように過去が肯定されます。
成功した結果から過去にさかのぼり、過去のできごとは今日の成功のための伏線であったかのように語られるだけです。
即反応性
すぐに結果は出ないとよく言いますが、現在では大抵のことはすぐに結果が出ます。大成功ではなくてもうまく行きそうな雰囲気はあります。そのような感触もないようなことは続けてもうまくいきません。あと1年、あと1年と続けても、うまくいく感触がないことを続けてもうまくいくことはありません。手を変え品を変え、うまくいきそうなきっかけをみつけることがうまくいくコツです。
したがって、当初予定していた目標とは異なる結果になるのは当たり前です。しかし、かたちは変化したかもしれませんが、目的としては成しえているはずです。
あきらめるというのは手・品を出すことをあきらめることであり、同じことを続けることはとっととあきらめていいのです。
違った手を打てなくなったときが問題となるのです。
何が当たるかは誰にもわからない
ミュージシャンになることが夢であった。しかし、いまでは一流の盆栽職人となり彼の手掛ける盆栽は海外で数千万の値が付く状態になっています。
この人の場合、
・手先は器用で昔からギターテクニックはずば抜けていた。
・一曲を仕上げるまでの集中力が人一倍すごかった。
・ひとりでコツコツすることが得意で完成度の高い曲をつくっていた。
などのように、後で振り返って過去のできごとが今日の盆栽職人の成功に結び付くように、過去がいい方向でつくり上げられ語られます。
当然、当人は昔から一流の盆栽職人をめざして努力をしていたわけではなく、ミュージシャンとして成功する方法を模索していたのです。
ただ、一流の盆栽職人として成功した彼はミュージシャンをめざしていた頃の経験は今、盆栽職人として成功するための伏線であったと考えることができるのです。
「あきらめなけば成功する」は手を変え、品を変えてチャレンジすることをあきらめなければ成功するということなのです。