オンとオフがない世界
なんでこうなる?
仕事=苦行
給料=苦行の対価
こうなると、人は寝ても覚めても苦行をするわけにはいかないので休みが必要になります。また、苦行でのストレスを発散するために、買い物、仕事の後の1杯、適度な運動、娯楽が必要となります。
仕事=好きな事(好事)
給料=たまたま好きな事で得たもの
こうなると休みは不要です。
一日8時間労働ではなく、一日中働いても問題ありません。
休日も不要です。
この場合、寝る間を惜しんで働いても過労死(KAROSHI)することはありません。
好きな事をしているだけなので、ストレスはありません。
好きな事をしていて、食事する時間も忘れ、寝る時間も少なくなっても過労死した人はいません。
つまり、好きな事ではいくら時間を費やしても疲れることはないのです。
さらに、ストレスがないのでストレス発散のための買い物、呑み、運動、娯楽は不要となります。
ストレス発散の費用がなくなるのです。
そして、仕事=趣味になっていきます。
オンとオフがない状態
「よーし、終わった!呑みに行こう!」というストレス発散が不要、オンとオフを分ける必要がないのです。
いつでもオンだし、いつでもオフであるような状態です。
9-5時のような時間の縛りもありません。5時になったし終わろうという時間を基準にした感覚もありませんし、今日は金曜日だしもう少しの辛抱だ、明日からは休みだという曜日感覚もありません。
現在でも好きな事だけをして、生きている人は曜日感覚がありません。
しかし、現在の世の中はまだ、この領域に至っていません。
資本家が安い労働力を使って必要以上に資本を増やそうとしています。
また、労働者も自ら資本(人的資本ではない)を使うことなく労働力で食べていこうとしています。
労働力で儲ける方法は効率のよい儲け方ではありません。
全儲けの2割が労働者、8割が資本家の分け前となっているからです。(資本第一主義)
過去の歴史を振り返ると、1760年代に産業革命が始まり労働者が大量に発生します。
それまでは農業を中心に自給自足程度の生活をしていましたが、労働者として労働力を提供して働く方が収入が安定して、稼ぎも多くなりました。しかし、同時に労働時間も多くなりました。
このころの労働者はいまであれば機械でできる単純作業を機械の代わりとして働いていました。もちろん、好きな事ではありません。
そして、働くということが給与労働者を指すようになり、苦行(このころの労働はまさに苦行でしかなかった)の対価として給与を頂くものということが定着してきます。
労働の意味が変わる
250年という長い年月をかけて、いま労働の定義が変わろうとしています。
いままで:やりたいことではない → 給料を得る
これから:やりたいこと → 給料を得る
さらに分けると
やりたいこと x 人の役に立つ → 給料を得る = 仕事
やりたいこと x 人の役に立たない → 給料を得られない = 趣味
となりますが、それでもやっていることの前提は「やりたいこと」になり、「やりたいことではない」からスタートすることはないのです。
苦行=仕事=給料を得る
↓
やりたいこと=仕事=給料を得る
このかたちに変化しているのです。
しかも、この原動力は強烈です。
普通であれば過労死するレベルで働くことができるのです。
では、やりたくない仕事(苦行)はだれがするのでしょう
人の好みは千差万別です。
千人いれば千人好きな事は異なるのです。
掃除が好き、料理するのが好き、料理は嫌いだけど片づけるのは好き、料理は嫌いだけど食べるのは好き、機械的にコツコツする作業は好きだけど、アイデアを出すのは苦手、ひとりで作業するのは好きだけど、みんなでつくりあげるのは苦手、人に聞いて何かをするのは好きなのだけど、自分で調べて何かをするのは苦手、字を書くのは好きだけど、パソコンは苦手、字を書くのは好きだけどプレゼンは苦手、朝は苦手だけと、夜は冴えてる、企画を考えるのは苦手だけど、指示されたことを忠実に再現することは得意などなど。
自分が得意でないと思っていることでも、他の人は得意としているのです。
やりたい得意なことをしてもまったく問題ありません。
やりたいことをすればいいのです。
好みの分散効果
人それぞれ好きな事は細かく見ると異なるのです。
人の好みが画一的なものからどんどん分散され、好みの幅が広がっているということです。
巨大ヒットを生むことはむずかしくなりましたが、何を打ってもそこそこのヒットは生み出せるようになりました。
4人家族(親二人、子二人)で親二人が、何をやっても(何でもいいです)そこそこのヒットが打てるのです。親二人が好きな事で稼いでいれば、家族4人が十分に暮らしていくことはできるのです。
だれかの役に立てばいいのです。それだけで十分な報酬を得ることができます。
そして、心配しなくても、あなたの好きな事はだれかの役には立つものです。
ニッチの中のニッチでいいのです。
その世界がついに来ました。