タバコより恐ろしい炭水化物

f:id:gonco:20220116101208j:plain

炭水化物は体に悪い?

 

1万年より前、人は狩猟採集で暮らしていました。

農耕で麦、米、トウモロコシなどを育て、それを食べるようになったのは1万年前でつい最近のことです。人類史200万年の0.5%にすぎません。

 

1万年前まで人は筋肉質で無駄な贅肉はありませんでした。

しかし、穀物を食べるようになり、体に貯えができ、贅肉がつくようになりました。また、穀物は肉や木の実、昆虫とはことなり、長期保存が可能です。大量に生産しても貯えることができ、いつでも食べることができるようになりました。

 

 

 

血糖値

 

人は血糖値をあげるホルモンは備えていますが、血糖値を下げるホルモンは備えていません。つまり、人類の長い歴史において血糖値を上げることはあっても下げる必要はなかったということです。血糖値が上がると肥満につながることはわかっています。そして、血糖値をあげる食べ物が穀物になります。

穀物を摂取すると血糖値が上昇するため、まず野菜や肉から食べ、最後に穀物を食べるダイエット法が存在するのはそのためです。

 

 

超遅効性毒物な穀物

 

猛毒な薬物は体内に取り込んだ瞬間に死にます。即効性の薬物です。これが毒物というものです。

麻薬はどうでしょう。麻薬も毒物ですが、体内に取り入れても即、死に至ることはありません。心身に支障をきたしながら、10年以上使用しないと死に至ることはないです。

では、タバコやお酒はどうですか。タバコも吸った瞬間に死ぬわけではないですし、お酒も飲んだ瞬間に心臓発作を起こして死ぬようなものではないです。しかし、50、60年続けていると体に異変をきたし(癌などを発病)、死に至ることがあります。

 

次に穀物です。穀物はどうでしょう。いまのところの毒物という認識はないです。人が生きていくうえで必要なものとなっています。

 

しかし、本当に必要かと言えばなくてもいいとも言えます。199万年間は特に無くても問題となっていなかったのです。

穀物は基本的にエネルギーとして役には立っていますが、体をつくる上では必要ありません。

 

タバコやお酒と同じように徐々に体をむしばむ嗜好品と同じと考えることもできます。

実害が現れるのがタバコやお酒よりさらにスパンが長く、100〜150年使用することにより、じわじわと心身をむしばむ恐ろしく遅効性な物質であると考えることもできます。

 

 

人の善悪

 

199万年間、人は争わずに生活をしてきました。

食物を保存ができないため、移動生活を基本としていました。また、移動するためには身軽な方がよく、持ち歩くものはない方がよかったのです。

したがって、私有という概念はなく、私有財産は存在せず共有という概念しかなかったのです。

しかし、人が誕生して199万年が経過したとき農耕がはじまりました。農耕では穀物が栽培されました。穀物は保存ができ、食べ物を求めて移動することもなくなりました。また、食料が保存できるため、私有財産という概念が産まれました。定住できることもあり、財産を保持することが容易になりました。

「自分の物」という概念が産まれると、持つ者と持たざる者に格差が生じます。持つ者の力が強くなりヒエラルキーが産まれます。より多くを持つ者が強くなるため、他人の私有財産を奪うものが発生します。これが戦争の始まりです。

 

穀物による負の側面となります。

 

 

穀物のいいところ

 

穀物は悪いことばかりではありません。

狩猟採集の生活では日々、食べ物の心配をする必要がありました。しかし、農耕で定住生活をするようになり、毎日毎日、食べ物の心配をしなくてもよくなりました。そのおかげて食料以外のことを考える余裕ができ、学問・医療・芸術も発達しました。現代のようにいろいろな物質に溢れた豊かな生活ができるようになったのです。そして寿命も長くなりました。

 

生物としての進歩

 

人の生物的な中身の成長は世の中のスピードほど早く成長しません。生物としての成長は経済発展のように早く成長できないのです。

人は穀物が存在する生活にまだ精神、肉体共に追いついていないのです。

 

199万年も穀物を摂取していなかったのに、つい最近(ここ1万年)穀物を摂取するようになっただけです。